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石田ゆうすけ、『いちばん危険なトイレといちばんの星空―世界9万5000km自転車ひとり旅〈2〉』



石田ゆうすけ、『いちばん危険なトイレといちばんの星空―世界9万5000km自転車ひとり旅〈2〉』

この本は、7年半もかけて自転車で世界旅行した著者が主観をもとに世界一だと思うものを列挙したものである。

著者(ちなみに私と同い年! われわれは世界にあこがれた最後の世代らしい!)は、方々で講演活動をしているようだが、講演のためのネタ本としてよく仕上がっている。

文章もいい。

例として、ワースト3のベトナムのトイレを紹介しているくだりを引用しよう。

 ある田舎町の安宿に泊まったときのことだ。
 その宿は、学校の運動場みたいな広場に建っていた。老朽化が激しく、ドアや窓などは隙間だらけ。シャワーなどはもちろんない。それはまあいい。問題はトイレだ。
 ないのだ。
 「―!?」
 「ないんだよ」
 宿のオヤジは申し訳なさそうに答えた。 
 「じゃあ、どうすりゃいいの!?」
 オヤジは建物の裏手に広がる草むらを指差した。半信半疑で行ってみると、いろんな色形のものがごろごろ転がっていて、壮絶な眺めであった(75ページ)。

「―!?」が実によく効いている。こういう表現はなかなか思いつくものではない。

何はともあれ、楽しい本なので読んでみてくだされ。


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